【時間と調和 01】
suzuki takayuki では、時間と調和というものを大きなコンセプトにしています。
「時間」というのは、確かに存在し認識できているものなのですが、その実態は、非常に曖昧でつかみどころのないものだと思っています。これほど不確かで認識しづらいものであるにもかかわらず、すべてのものに等しく関係し、無視しては生きていないもの、そこに強く惹かれています。
だからこそ、そういった時間の流れや存在を強く意識させられるものに魅力を感じ、
そして、そこに込められた〝何か〟に想いを馳せることに、とても価値を感じています。
それは、経年変化を感じられるものであったり、人の経験や知識、積み重ねられた技術などから生まれものであったりします。
そういった感覚から、変化を感じられる天然素材や、アンティークのもののように長い時間を存在し続けているもの、また、パターンの複雑な構造や、時代と共に忘れ去られたもの、伝統的な技術によって生み出されたものなどに強い魅力を感じます。
また、すべてのものには、そのものが経験してきた時間が込められていると思っています。
それは、作り手の想いであり、関わってきた人々の考え方であり、過ごしてきた環境の力であると考えています。
どういう想いで生み出されたものなのかが、とても大切だと感じているのです。
そして、どういった材料で、誰の手で作られたものなのかが重要になってきます。
衣服とは、人の身体に最も近いところにあるものの一つです。
それは、日々の中で安心して身体と精神を委ねる事が出来る物、気持ちの支えになってくれる物であって欲しいと感じています。
だからこそ、そこに「時間」というものが強く関わって来るのです。
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