message – 【2022-23 autumn-winter collection “the forest floor”】

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the forest floor

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

suzuki takayuki

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今シーズンのテーマは、〝the forest floor〟です。

〝 forest floor〟とは、
日本語で言うところの〝林床〟で、
森林の最下部、森の地面、大地のことです。

今回は、秋の落ち葉が降り積もった森の大地をイメージして制作しました。

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木々の葉が落ちて、見通しの良くなった森を歩くのが好きです。
雪が降る前の、短い期間ではあるのですが、
その散策の時間は、私にとって特別なものです。

 

落ち葉が降り積もった森の地面は、
様々な葉の色に溢れ、
複雑に重なって華やかな気持ちにさせてくれます。
また、カサカサと、ギュッギュッと、踏みしめる音を聞くのも楽しみの一つです。

 

秋冬シーズンというと、
季節がら黒やダークトーンの色が多く、
少し暗いイメージがあるのですが、
今回のシーズンは暗いイメージにしたくないと感じていました。

寒い季節だからこそ、楽しく華やかな気持ちで居られるような、
そんなイメージを形にしたいと考えました。

その為、色とりどりの落ち葉が重なった、
秋の美しい森の大地の印象を形取ったコレクションを目指しました。

また、その大地に降り積もった落ち葉たちは、
冬を迎え、雪の下に隠れ、そして、分解され、土となり、
春を迎える頃には、
新たな生命が生まれる糧となり、次の命に繋がっていきます。

 

今回の秋冬シーズンの服たちにも、
これからの新しい未来に繋がっていけるような、
新たな展開への糧となってくれるような、
そんな願いを込めています。

 

今回は、いつものシーズンに比べ、比較的多くの色展開があります。
黄色、オレンジ、茶、赤、グレー、こげ茶など、
素材によって使い分けた様々なお色をご覧ください。

色は、イメージのルーツとなったものの名前をつけています。
ginkgo (イチョウ)、saffron (サフラン) 、marigold (マリーゴールド) 、
bay leaf (ローリエ)、ocher (黄土) などです。
名前も含め、イメージを膨らませていただけると大変嬉しいです。

コーディネートにより色の印象も変わってきますので、
その辺りもお楽しみください。
特にグレーと黄色のコーディネートは雰囲気も出てお勧めです。

 

素材もいつもに比べて変化のあるものが、多いかもしれません。

ニットには、モヘアを使ったものが登場しています。
今回のモヘアは、強度を保つために芯にシルクの糸を使い、
そこにモヘアの糸を巻きつけて作った特別なもので、
その為、美しい光沢を発色が表現されています。

ふっくらと仕上がっていますので、軽やかさと保温力の両方を兼ね備えています。

white/ivory/ginkgo/maple red/black の5色展開で、
お色によって印象がかなり近いますので、着用ルック等をご参考にお選びくださいませ。

 

また、特徴的なコーディロイを２種類使用しています。

・細畝／太畝を交互に配した印象的なもの、
こちらは、ユニセックスの
long jacket Ⅱ、wide legged pants Ⅱに使用しています。
いつものコーディロイに比べてクラシックで落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

・レーヨン素材を使った、しなやかで柔らかな肌触りのもの
こちらは、over blouse II 、gathered pants II に使用しています。
レーヨンの落ち感のある質感により、
コーディロイでありながら美しいドレープを見ていただけます。
非常に面白い生地です。

その他にも、前年に引き続きリネンを加工したものなども多く使っています。

 

裏面を起毛させ目地を詰めて保温力を増したものや、
織り方を工夫して立体感を作った極薄のもの、
太めのヘリンボン織りでストライプ状に見せたもの、
さらに、シェットランドウールとリネンを交織させたものなど、
様々な工夫を凝らしたものを使用しております。

 

 

これからの、新しい未来に繋がっていってくれるよう願いを込めた、
美しい森の大地の印象を形にした、彩やかなコレクションになります。

 

素材や色などの展開も多く、
皆さんに楽しんでいただけるような意匠も凝らしています。
どうか、ご覧くださいませ。

 

 

スズキタカユキ