2018-19 autumn/winter collection interview


スズキタカユキコメント

今回のテーマは『field(フィールド)』というタイ
トルです。

そこにはふたつの意味があります。ひとつの意味と
してはわかりやすくフィールド、平原や野原のよう
な少しアウトドア感のあるイメージのテーマです。

それは外に出て行くイメージ。自然の中に身を置い
ていくイメージをテーマとして作っています。

そして、もうひとつの意味合いというのはこれは『
フィールド』の意味にも通じるのですが、フィール
ドとは少し概念的な意味も含め、自分が行動してい
る範囲、行動できる範囲という意味もあるんですね。

そうすると、少なからず自分の認識が及ぶ範囲、自
分の理解ができるものの範囲ということになるので
すが、僕がイメージするフィールドというものは、
そういったものから少し抜け出たもの。

自分が認識しているものの外に向かっていく、向け
ているイメージ。自分の理解できないものを少しず
つでも受け入れていけるようなイメージ。

自然は、人間の存在とは関係なくただそこにあるだ
けで、人とはどうすることもできない絶対的な距離
感がある。

それは少しさみしいことのような印象も僕の中で受
けるんですけど、ただその距離感の中にこそ、実は
何か大切なものがあるのではないかと思っています。

受け入れていくこと、共存していくこと、寄り添っ
ていくこと。

そういったものを大切にしていきたいなという願い
も込めて、今回は『field』というタイトルにしてい
ます。

そして今回のテーマカラーはオレンジを使っており
ます。これは僕が住んでいる根室は、秋から冬にか
けて牧草地帯や湿地帯などの草木が金色に染まるん
ですね。そこに夕日の光が入ってきたときに、本当
にキラキラと美しいオレンジ色に輝くんですね。

そういった風景の印象を込めて、オレンジ色をテー
マカラーとして使っております。

 

 

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